2010年05月31日

うつ病からの復職を考える(Business Media 誠)

 厚生労働省の発表では、2008年度の「うつ病」の罹患者は100万人を超えています。加えて、「働き盛りの男性会社員で、うつ状態で病院を受診するのが10%未満」というアンケート結果も出ていました。潜在的には、100万人よりもっと多くの日本の労働者がうつ状態にあるのでしょう。

 筆者が実際に、メンタルヘルスのカウンセリングを提供して、うつ状態のままでも働き続けるためのサポートや、うつ病で退職した後に復職できるような職業訓練的取り組みを行っていると、「うつ病であれば働けない」ということをそのままステレオタイプでとらえることにとても違和感を覚えます。

 確かに「うつ病」からの復職に限定して考えれば、正規雇用社員として勤務する日数(就業規則で定められた時間数)をまっとうできない可能性は高いのですが、正しいジョブ管理とタスク管理、そして労働時間管理さえできていれば、労役の提供が不可能ということはないと思うわけです。

 そもそも、今の日本の労働のあり方が労働基準法に従い、「労働時間管理」に傾倒しているため、雇用する側も雇用される側も「成果」や「付加価値」、そして「存在意義」について考えることが少なく、「どれだけ労働(厳密には労働環境への滞留)を我慢していられるか」が重視されることによる企業運営上の不利益が目立っています。

 もちろんコンプライアンス経営を行うためには、労働基準法に従うことは大前提ですが、うつ状態のいかんにかかわらず、日本人の労働意識という点で、「成果主義」に労使双方の意識がシフトせず、この言葉や制度が単にサービス残業を作り出すためだけに普及している状況では、「過重労働を助長しているだけではないか」と思うのです。

●再就職支援は再就職活動の支援であって、再就職は支援できない

 最近、リストラと称した人員削減が進行していますが、正直なところ、労働に対して「労働時間=賃金」的な働き方をされてきた方にとっては、仕事がない状態は非常にストレスフルな状態と言わざるをえません。

 6月から厚生労働省の緊急人材育成助成金事業として、筆者は「就職塾」の講師を務めることになりましたが、月10万円をもらう労働者を生み出すための研修ではなく、価値を生み出せる人材になっていただくものにしなければならないのだと思います。

 加えて、自分自身の価値について深く考えることなく、会社や学歴、会社員として築いてきた名刺に連なる人脈で自分自身を形成されてきた方にとっても、退職するとやはり厳しい状況になると言わざるをえないのです。

 仮に自分の名刺から「社名」が削除された場合、どこまで信用してもらえるのかどうかを考えてみたら分かるかもしれません。または、社名の入っていない名刺を受け取って、その名刺の方に仕事を依頼したいと考えられるかもポイントになります。

 ちなみに「再就職支援」というと、人員削減をしたい会社が再就職支援会社に依頼するサービスととらえられているのですが、人材紹介会社に在籍した人間としては、再就職支援サービスは「無駄な期待感の飼い殺し」であり、「実際は自助努力でしか改善できない現実」を気付かせるのに時間がかかるサービスであり、全業界において労働者の過剰感がある中で、どれだけ有名な再就職支援会社にいたところで、あまり得るものはないと考えています。……極端な言い方かもしれませんが(個人的な感想で偏りもあります)。

●リストラが離婚に発展する理由

 私自身が支援している中では「リストラ→無職→家庭不和(およびうつ状態)→離婚」が順当な展開であり、この負のスパイラルを避けるためには、仕事向けだけではないさまざまなカウンセリングが重要だと思うのです。

 「男のプライドなんて、どうでもいい」と言ってくれるカウンセラーを持つことはある意味重要なのですが、一般的な心理カウンセラーはサラリーマンや中間管理職を経験したことがありませんから、会話がかみ合わないことも多く、カウンセリングをはしごして、当社にたどり着く方も少なくありません。

 ちなみに、なぜ離婚が出てくるのかというと、離婚をする場合財産の分与を行いますので、最も手元資金が多い状態での離婚が有利になるからです。

 無職期間が続き、家庭不和になったり、うつ状態/うつ病を発症したりすれば、5年後や10年後に、5年前の家庭環境や家族関係を保てるイメージはなくなるので、仕事に生きてきた男性は捨てられてしまうということになります(カウンセリングをしていると、40代以上の元会社員の3割超がそのような状況になっていると感じています)。

 子どもにとっての親であることは変わらないとしても、配偶者にとってのパートナーでいられるかどうかについては、きちんと考えておいた方がいいかもしれません。

●働く意味を考える

 ここでは、働くことの重要性を話すのではありません。家族を守るため、自分自身の存在意義を確認するためなどの話もしたいわけではありません。まずは、自分が働くということが、何を生み出すのかについてもう一度考えていただきたいのです。

 自分自身が動くことで、何らかの価値を生み出してきたのであれば、早期退職制度に乗って、一時金を手にして、新しいフィールドに飛び出すことも1つの手段です。しかし、会社に滞留することで賃金を得ているのであれば、次の仕事を見つけること自体がとても難しくなるわけなので、安易な退職を考えるのはいかがなものかと思います。

 うつ病からの復職を考えている方でも、有限責任事業組合を通して事業を創造して、小さな雇用を行ってもらうと、「やはり元来優秀な方々が多いのだなあ」と気付かされます。この場合、1日当たりの労働時間を1時間〜3時間程度に限定しなければならないという制約はありますが、もともと真面目に仕事をしてきて、自分自身の期待と表出する成果のギャップに悩んできた方は、自然にしていてもそれなりに頑張ってくれます。

 「滞留することで賃金を得る」という働き方から、「価値を創造する」という働き方に意識を変えていくことで、今離職している方々は大きく変化・飛躍することもありますし、現在就業されている方は、これからのキャリア・リスクに対抗する心構えを得ることができます。

 仕事がなければ仕事は紹介できます。しかし、それは単なる仕事であって、価値を生み出す雇用ではないかもしれません。まずは、自分自身が「働く」ということで生み出せる「価値」について整理していただいて……。それから見えてくることもたくさんあると思います。(荒川大)

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posted by クラモチ セイジ at 16:35| Comment(29) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月12日

囲碁 本因坊決定戦第1局 11日から北海道小樽市で(毎日新聞)

 羽根直樹本因坊(33)に山下敬吾天元(31)が挑む第65期本因坊決定戦七番勝負(毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第1局が11、12の両日、北海道小樽市のグランドパーク小樽で行われる。羽根が3連覇を達成するか、本因坊初挑戦の山下が奪取するか。同世代のライバル対決が開幕する。

 羽根は昨年、高尾紳路九段の挑戦を退け、本因坊初防衛を果たした。山下は棋聖5期獲得などの実績がある。10日は現地で前夜祭が開かれ、羽根は「一生懸命打つしかない」、山下は「北海道中が熱くなる碁を打ちたい」と健闘を誓った。

 第1局の先後は「ニギリ」で決める。持ち時間は各8時間。立会は二十四世本因坊秀芳、解説は仲邑信也八段、記録は堀本満成二段と大沢健朗初段。【金沢盛栄】

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posted by クラモチ セイジ at 12:30| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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